単語帳を開くのが面倒になった高校生へ|英単語帳は「1冊完璧」より2冊やれ

単語

こんにちは、ハスキー先生です。

名古屋大学に現役合格し、塾講師として4年間、100人以上の高校生に英語を教えてきました。

ケンタ
ケンタ

単語帳、正直もう開くのが面倒で……。飽きちゃったんですよね

ハスキー先生
ハスキー先生

それ、君のせいじゃないよ。やり方の設計が間違ってるだけ

単語が覚えられない。

これは、塾で本当によく聞く悩みです。

でも、原因は才能でも努力不足でもありません。たった一つ、シンプルな理由があります。

この記事でわかること

  • 英単語が覚えられない本当の原因
  • やりがちだけど伸びない勉強法4つ
  • 1週間で9回出会う「範囲周回法」のやり方
ハスキー先生
ハスキー先生

やり方を変えるだけで、単語は一気に定着するよ!

英単語が覚えられない、たった一つの理由

いきなりですが、質問です。

半年に一度しか会わない人の名前、覚えていられますか。

覚えられませんよね。

でも今、あなたが単語帳でやっているのは、まさにそれです。

単語が覚えられない原因は、たった一つ。

その単語に「出会う回数」が、圧倒的に足りていない

記憶力ではありません。回数です。

なぜそうなるのか、順に説明します。

中学と高校で、単語学習は「別ゲーム」になる

まず、覚えるべき単語数を比べてみましょう。

  • 中学卒業まで:約1,600〜2,000語
  • 大学受験:約4,000〜5,000語

単純に2〜3倍です。

でも、本当に厄介なのは「量が増えること」自体ではありません。

量が増えたことで起きる、ある副作用のほうです。

語数が増えると、同じ単語に「会わなくなる」

中学の頃、大して勉強しなくても覚えられた単語、ありませんでしたか。

have go school friend important

これは、記憶力が良かったからではありません。

中学英語は、使われる単語の種類が少ない

だから教科書を読むだけで、同じ単語に何十回も出会っていたんです。

出会う回数が多い単語は、勝手に覚えます。努力は要りません。

ところが高校では、この仕組みが崩壊します。

語数が2〜3倍になるということは、同じ量の英文を読んでも、一つの単語に出会う回数は3分の1以下になるということだからです。

ミサキ
ミサキ

中学のときは自然に覚えられてたのに、高校で急にダメになったの、そういうことだったんだ

ハスキー先生
ハスキー先生

そういうこと。だから高校からは、出会う回数を「意図的に」増やす必要があるんだ

やりがちだけど伸びない、英単語の勉強法4つ

「出会う回数を増やす」という原則がわかると、なぜ従来のやり方がうまくいかないのかも見えてきます。

塾でよく見かける4つのパターンを紹介します。

①書いて覚える

中学時代、単語練習ノートに10回ずつ書かされた人も多いはずです。

方法自体が悪いわけではありません。

ただ、高校英語の語数には耐えられないのです。

1単語10回書けば、1分近くかかります。100語で1時間半。

それだけ時間をかけて、出会えた回数はたった1回です。

同じ1時間半があれば、見るだけなら数十周できます。どちらが記憶に残るかは、明らかですよね。

②定期テストの範囲だけ覚える

これは非常に多いパターンです。そして模試のたびに絶望します。

  • テスト前に範囲の単語を詰め込む
  • テストが終わった瞬間、その範囲に二度と触れない
  • 数ヶ月後の模試で、きれいさっぱり忘れている

「定期テストは取れるのに、模試が全然ダメ」

こういう生徒は、ほぼ例外なくこのパターンです。

定期テストは短期記憶で乗り切れてしまう。だから成立してしまうんです。

でも受験で必要なのは、3年後にも残っている単語力です。

③1日20語ずつ、単語帳を頭から進める

最もオーソドックスな方法です。真面目な生徒ほど、これをやります。

でも、ちょっと計算してみてください。

1日20語で、2,000語の単語帳を1周すると

  • 2,000語 ÷ 20語 = 100日
  • 1年(365日)で回せるのは、約3周
  • つまり、1つの単語に出会えるのは年に3回
ケンタ
ケンタ

え、年3回しか見てないってこと?

そうです。

年に3回だけ会う単語。覚えられるわけがありません。

冒頭の話と同じです。半年に一度しか会わない人の名前を、覚えていられますか。

しかもこの方法には、もう一つ深刻な問題があります。

モチベーションが、絶対に持ちません。

3ヶ月以上かけて、ようやく1周。

その間ずっと、やってる感はあるのに模試の点は上がらない。「頑張ってるのに結果が出ない」時間が、あまりにも長すぎるんです。

多くの生徒は、ここで単語学習そのものを諦めます。

④長文に出てきた単語だけ覚える

「単語帳は退屈だから、長文を読みながら文脈で覚えたい」

一見、上級者っぽい勉強法です。メリットもあります。

ただし、単語が固まっていない段階でやると、ほぼ確実に破綻します。

理由1|長文が「苦痛」になる

単語がわからない状態で長文を読むと、1文ごとに辞書を引くことになります。

これは読解ではなく、ただの翻訳作業です。楽しいはずがない。

結果、長文演習そのものをやらなくなります。

理由2|結局、出会う回数が増えない

その長文、何回読み返しますか。

正直、ほとんどの生徒は1回解いて終わりです。

つまり、その単語との出会いは、生涯たった1回。

そしてもう一つ、厳しいことを言います。

「文脈で覚える」は、思っているほど機能しません。

試しに聞きます。beautiful を、あなたはどんな文脈で覚えましたか。どの英文に出てきましたか。

——思い出せないはずです。

でも、意味は言えますよね。

何十回も出会ったからです。文脈のおかげではありません。

ハスキー先生
ハスキー先生

4つとも、共通してるのは「出会う回数が増えない」こと。ここを解決する方法を教えるよ!

英単語の覚え方の結論「範囲周回法」

ここまでをまとめると、必要な条件は3つです。

単語を覚えるための3条件

  1. 同じ単語に、何度も出会う
  2. 短期間のうちに繰り返し出会う(忘れる前に、また会う)
  3. 近いゴールがあり、モチベーションが切れない

この3つを同時に満たすのが、範囲周回法です。

原理はシンプル。

1語1秒で、決めた範囲をひたすら周回する。これだけです。

手順①:1日の範囲を、逆算で決める

  • 1日30分使える → 100語
  • 1日1時間使える → 200語

「30分で100語は無理」と思いましたか。

1語1秒なら、100語はたった100秒です。

1周2分もかかりません。30分あれば、何周でもできます。

なお、時間は連続で取る必要はありません。

朝15分・夜15分でも十分。むしろ分けたほうが、出会うタイミングが増えて有利です。

手順②:1語1秒で回す。絶対に粘らない

ここが最重要です。

  1. 単語を見る
  2. 1秒以内に、単語帳の1個目の意味を口に出す
  3. 出てこなければ、粘らずに即、答えを見る
  4. 次へ

ポイントは「粘らない」ことです。

ミサキ
ミサキ

え、思い出そうと頑張ったほうが記憶に残るんじゃないですか?

ハスキー先生
ハスキー先生

いい質問だね。でも、入試本番で単語ひとつに10秒も悩む余裕、ある?

ありませんよね。

単語は「見た瞬間に意味が浮かぶ」状態になって、初めて武器になります。

3秒考えて思い出せる単語は、実戦では使えない単語です。

だから1秒で出なければ、即答えを見る。そしてまた会う。

目指すのは「思い出せる」ではなく、「勝手に浮かぶ」です。

ページ単位のルール

  • そのページで1秒で言えなかった単語が1つでもあれば、ページの頭に戻る
  • 全単語を1秒で言えたら、次のページへ
  • これをその日の範囲の最後まで繰り返す

このルールのおかげで、苦手な単語ほど、自動的に出会う回数が増えます。

ここが範囲周回法の心臓部です。

手順③:その日の夜、同じ範囲をもう2周

寝る前に、その日の範囲をもう2周します。

  • 2周目で間違えた単語には付箋を貼る
  • 5割覚えていればOK。完璧を目指さない

「半分しか覚えてないのに進んでいいの?」と不安になるかもしれません。

大丈夫です。このあと1週間、ずっと同じ範囲を回します。

今日完璧にする必要は、まったくありません。

手順④:1週間、同じ範囲を回し続ける

これが範囲周回法の核心です。

  • 1週目:1〜100語を、毎日1周
  • 2週目:101〜200語を、毎日1周
  • 3週目:201〜300語を……

初日に3周(朝1周+夜2周)、残り6日を毎日1周。

1つの単語に、1週間で計9回出会う計算です。

さっきの「1日20語」と比べてみましょう。

1つの単語に出会う回数

  • 1日20語ずつ全体を周回 → 年に3回
  • 範囲周回法 → 1週間で9回

比較になりません。

単語帳1冊、どれくらいで終わる?

1日100語ペース(30分)
→ 2,000語の単語帳を約5ヶ月で完走。全単語に9回ずつ出会える。

1日200語ペース(1時間)
約2ヶ月半で完走。同じく全単語に9回ずつ。

ケンタ
ケンタ

半年で1冊、しかも全部9回ずつ……。今までの俺、何やってたんだ

さらに定着させる3つの工夫

基本の型ができたら、ここに足していってください。

①音声を使う

多くの単語帳には音声がついています。使わないのは、はっきり言って損です。

  • 英語→日本語の音声を流す
  • 英語が聞こえたら、日本語が流れる前に自分で意味を言う
  • 強制的にペースが作られるので、ダラけない
  • 共通テストのリスニング対策にも直結する

「単語は読めるのに聞き取れない」という生徒は毎年たくさんいます。

最初から音で覚えていれば、その問題は起きません。

②翌朝、もう1周する

前日の範囲を、翌朝もう1周。出会う回数がさらに増えます。

「寝たら忘れてた」と落ち込む必要はありません。

忘れるのが当たり前。忘れた頃にまた会うから、定着するんです。

③月末に、その月の全範囲を3周する

1ヶ月で400語(1日100語ペース)が終わります。

月末に、その400語をまとめて3周してください。

  • 短期間に出会う密度が跳ね上がる
  • 「しばらく触ってなくて全部忘れた」を防げる

まとめ:単語は「才能」ではなく「回数」

この記事のポイント

  • 単語が覚えられないのは、記憶力のせいではない
  • 語数が増え、同じ単語に出会う回数が激減したことが原因
  • 「1日20語ずつ」では、年に3回しか会えない
  • 範囲周回法なら、1週間で9回会える
  • ルールは3つ。1語1秒/粘らない/1週間、同じ範囲を回す

単語は、センスでも才能でもありません。

出会った回数に、正直に比例します。

裏を返せば、やり方を変えるだけで、誰でも覚えられるということです。

今日、これだけやってみてください

単語帳を開いて、最初の100語。1語1秒で、1周だけ。

たった2分です。

それを1週間続けてください。7日後、同じ100語を見たときの自分に、驚くはずです。

ハスキー先生
ハスキー先生

最初の1週間が一番しんどい。でも、そこを超えたら景色が変わるよ!

以上、ハスキー先生でした!

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